コラム2026.08.31執筆:株式会社IROHA HOME

ワンストップと分離発注はどちらが得か【名古屋】|順番と窓口で比べる

中古を買ってリノベーションをするとき、頼み方が分かれます。不動産会社で物件を買って、別のリフォーム会社に工事を頼む(分離発注)か、物件探しから工事まで一社に任せる(ワンストップ)か。

どちらが得ですかと聞かれますが、同じ工事を同じ仕様でやるなら、工事費そのもので大きな差は出ません——というのが当社の見方です。差が出やすいのは、お金が動く順番と、あとで不具合が出たときの窓口だと考えています。当社はワンストップでやっている会社なので、ワンストップの弱点も最後に書きます

会社の選び方そのものは名古屋のリノベ会社の選び方にあります。購入の流れ全体は、本サイトの「はじめての中古マンション購入の流れ」で扱っています。

結論:分離発注で起きるずれは三つ

分離発注ワンストップ
工事の見積を出す時期物件を決めてから相談することになりやすい買う前に出せる
資金の借り方購入と工事で契約が分かれる一体型ローンを使える場合がある
不具合が出たときの窓口物件を売った側と工事をした側が別一社
会社の比べやすさ工事会社を相見積で比べられる同じ会社から出るので比べる機会が減る

※ この表は、IROHAHOMEがご相談時にお伝えしている見方をまとめたもので、統計に基づく比較ではありません。資金の借り方は金融機関の商品によります。国土交通省の「令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」は、リフォーム一体型ローンを「既存(中古)住宅購入時に、購入に係る費用とリフォームに係る費用を一括して融資する商品。」と定義しています

順に見ます。

ずれ①:工事の金額が、買ったあとにしか分からない

分離発注では、物件を決めてから工事会社に相談する順番になりやすい。すると、総額が確定するのは物件を決めたあとになります。

ここで起きるのが「思ったより工事費が高かった」です。物件価格を上限まで使ってしまっていると、工事の内容を削ることになります。逆に、工事の見積を先に取れれば、物件価格の上限を下げて交渉するという選択ができます。

総額の組み立て方は中古+リノベの総額はいくらで計算しました。検索条件を総額から逆算する話はリノベ向き物件の探し方に書いています。どちらも「工事費が先に分かっている」ことが前提です。

IROHAHOMEでは、物件購入前から、定額制リノベーションの内容と進め方をご説明します。基本工事は定額のまま、追加したい内容だけをオプションとして分けます。買う前に工事費の枠が決まっているので、物件価格の判断ができます。

ずれ②:お金が出ていく順番が合わない

分離発注では、物件の売買と工事の請負が別々の契約になります。それぞれの支払いの時期がいつで、住宅ローンの実行がいつかを並べてみてください。実行より前に出ていくお金があれば、その分は手元の現金で用意することになります。

国土交通省の調査は、リフォーム一体型ローンについて集計する際に「つなぎローンは除きます」と注記しています。つなぎローンという商品が実務にあることは、この注記からも分かります。使う場合の費用は金融機関にご確認ください。

一体型ローンが使えるかどうかは金融機関と商品によります。IROHAHOMEでは引渡しのあとまで、住宅ローンの銀行提案・手続きと、各種補助金の申請を支援しています。審査そのものの話は住宅ローンの基本と審査にあります。

ずれ③:不具合が出たとき、窓口が分かれる

これがいちばん重い差です。入居してから不具合が出たとき、それが物件の問題か工事の問題かは、すぐには分かりません

分離発注では、物件を売った側と工事をした側が別の会社になります。どちらに連絡するかを、こちらで決めることになります

建設業法は、請負契約の当事者が契約に際して書面に記載しなければならない事項の筆頭に「工事内容」を挙げています。契約書に工事の範囲が書いてあれば、範囲の内か外かは判断できます。ただし「もともとの建物の状態」は工事契約の外なので、そこは物件を売った側との話になります。

一社に任せていれば、窓口は一つです。IROHAHOMEは物件のご紹介から工事まで同じ会社で対応しているので、まずこちらへご連絡いただければ始められます。

手数料の話:上限は法律で決まっている

金額の差が出るとすれば、仲介手数料です。不動産会社が売買の仲介で受け取れる報酬は、国の告示で上限が決まっています。

売買代金の区分上限の割合(消費税込)
200万円以下の部分100分の5.5
200万円を超え400万円以下の部分100分の4.4
400万円を超える部分100分の3.3

※ 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(昭和45年10月23日建設省告示第1552号、最終改正 令和6年6月21日国土交通省告示第949号)第2

これは上限であって、決まった金額ではありません。IROHAHOME不動産部でマンションを購入された方の不動産購入手数料は、2.5%へ引き下げています。上限は400万円を超える部分について100分の3.3なので、その分だけ手数料が下がります。実際の金額は物件価格によって変わるので、個別にお出しします。

これがワンストップで、金額として見える部分です。

IROHAHOMEの進め方

中古マンションの購入相談から工事、引渡し後の手続きまでの進み方を公開しています。

  1. 初回相談:中古マンションの購入と定額制リノベーションについて、希望や費用の不安を伺います
  2. 中古購入+定額制の提案:物件購入前から、定額制リノベーションの内容と進め方をご説明します
  3. 定額+オプションを明確に:基本工事は定額のまま、追加したい内容だけをオプションとして分けます
  4. 設備を選ぶ:掲載設備をもとに提案し、別の設備を選ぶ場合の差額はオプションとして説明します
  5. 仮契約〜物件購入:内容を整理して仮契約へ進み、その後に中古マンションを購入します
  6. 現地調査・本契約:内部状況と必要な補修を確認し、工事内容と最終金額に納得いただいたうえで本契約となります
  7. 工事:現地で決めた工事内容に沿って施工します
  8. 引渡しとその後:完成後に引渡し。住宅ローンの銀行提案・手続きと、各種補助金の申請も支援します

注目していただきたいのは、物件を購入するより前に、工事の内容と金額の枠が決まっていることです。分離発注との順番の違いは、ここに出ます。工期の目安は名古屋のリノベ期間と流れにまとめています。

分離発注が向いている場合

IROHAHOMEはワンストップの会社ですが、分離発注のほうが向いている場合もあります。

すでに物件を持っている、または相続した:買う場面がないので、そもそも分離という言い方になりません。工事会社だけを選べばよく、相見積で比べられます。

工事の内容が大きく、設計に時間をかけたい:間取りを大きく変える、設計事務所に入ってもらう、といった場合は、工事の検討に数か月かかることがあります。物件の契約の期限と合わないなら、無理に一体にしないほうが進みます。

すでに信頼している工事会社がある:付き合いのある会社があるなら、その関係を優先したほうがよいです。不動産だけのご相談もできます。

逆に、はじめての購入で、資金の余裕が大きくない場合は、順番と窓口がまとまっているほうが管理しやすくなります。

判断の順番を決めておく

どちらの形でも、決める順番は同じです。

  1. 出せる総額を決める
  2. 工事にいくら使うかの枠を決める
  3. 残りが物件価格の上限になる
  4. その上限で探す

分離発注で難しくなりやすいのは、この順番のうち二番目が後ろにずれるからです。分離発注でも工事の枠を先に決められるなら、順番の問題は起きません。工事会社に「この物件を買う前提で、概算をください」と先に聞く。それだけで順番は揃います。

ワンストップの弱点も書いておきます

正直に書きます。ワンストップには弱点があります。

比べにくい:物件も工事も同じ会社から出てくるので、工事費が適正かを他社と比べる機会が減ります。対策としては、定額制のように内容と金額を先に公開している会社を選ぶこと。金額が公開されていれば、他社の見積と比べられます。

一社に依存する:その会社が物件探しも工事も両方できないと成立しません。IROHAHOMEは建設業許可 愛知県知事許可(般-4)第73729号、宅地建物取引業免許 愛知県知事免許(01)第025349号を持っています。

物件の選択肢が狭まる可能性:自社で扱える物件に偏らないかという心配です。定額制リノベーションは、購入前の中古マンションでも、今お住まいのマンションでも対応しています。

よくある質問

Q. ワンストップと分離発注で、工事費は変わりますか。

同じ工事を同じ仕様でやるなら、工事費そのもので大きな差は出にくいと考えています(統計に基づく比較ではありません)。金額として見えやすい差は仲介手数料で、上限は国の告示で決まっています。IROHAHOME不動産部で購入された方の不動産購入手数料は2.5%へ引き下げています。

Q. リフォーム費用も一緒に借りられますか。

金融機関の商品によります。国土交通省の調査では、リフォーム一体型ローンは「既存(中古)住宅購入時に、購入に係る費用とリフォームに係る費用を一括して融資する商品。」と定義されています。取り扱っていない金融機関もあるので、物件を決める前に確認してください。

Q. 分離発注のほうが安くなることはありますか。

工事会社を相見積で比べられるので、その分だけ安くなる余地はあります。ただし比べるには内訳のある見積が必要です。建設業法は、注文者から請求があったときは請負契約が成立するまでに内訳を記載した見積書を交付しなければならないと定めています。

Q. 入居後に不具合が出たら、どちらに連絡しますか。

分離発注では、原因によって連絡先が変わります。工事に起因するなら工事会社、もともとの建物に起因するなら売主または不動産会社です。切り分けができないと止まります。ワンストップなら窓口は一社です。

Q. 他社で買った物件でも、工事だけ頼めますか。

できます。定額制リノベーションは、購入前の中古マンションでも、今お住まいのマンションでも対応しています。

どちらが向いているか、条件を聞いて答えます

物件をもう決めている方、まだ探している方、他社の見積を持っている方。それぞれで答えが変わります。いまどの段階にいるかを教えていただければ、分離発注のほうが良い場合はそう申し上げます。相談だけ・情報集めだけでも歓迎です。無理な営業はいたしません。

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