リノベーションを考え始めると、「いつ相談すれば入居希望日に間に合うのか」「物件を買ってから会社を探しても遅くないのか」が気になります。工事だけを見れば、IROHAHOMEの自社サイトには施工事例の工事期間として約2か月とあります。一方、同じページでは、工事の内容や規模によって通常は1カ月から数ヶ月かかることが多いとも案内しています。
大切なのは、施工期間だけで全体を考えないことです。中古マンションを買ってリノベーションする場合は、相談、物件探し、購入手続き、設計、見積もり、契約、着工準備、施工、引渡しがつながっています。前の工程で決まっていないことがあると、次の工程を始められません。
そこでこの記事では、購入後のリノベ工程を中心に、どの段階で何を決めるのかを整理します。工程別の期間は、実績や一般相場としてではなく、計画を組むための仮定例として示します。物件の状態、工事範囲、管理規約、選ぶ設備によって実際の日程は変わるため、検討中の物件に合わせて工程表を作り直す前提でお読みください。
最初に、相談から引渡しまでを工程表の形にします。次の期間は、施工を自社公表の約2か月に置き、その他の工程は読者が予定を考えるために仮定した例です。物件探しや購入手続きが不要な場合は、その工程を外して考えます。
| 工程 | 仮定した期間の目安 | 施主がやること | 次へ進む条件 |
|---|---|---|---|
| 相談・要望整理 | 1週間 | 入居希望、予算、変えたい暮らしを伝える | 優先順位が言葉になっている |
| 物件探し・現地確認 | 4週間 | 候補を共有し、リノベ向きか確認する | 工事の制約と総予算を確認できる |
| 購入手続き | 4週間 | 契約条件と引渡し時期を確認する | 設計に使える資料と現地確認日が決まる |
| 基本設計 | 4週間 | 間取り、設備、内装の方向を承認する | 大きな仕様が固まる |
| 見積もり調整 | 2週間 | 工事範囲と見積もりの対応を確認する | 予算と工事範囲が一致する |
| 契約・着工準備 | 2週間 | 契約内容、管理組合への申請、近隣対応を確認する | 着工条件がそろう |
| 施工 | 2か月 | 定例確認と追加判断に回答する | 検査に進める状態になる |
| 完成確認・引渡し | 1週間 | 仕上がり、設備説明、鍵と書類を確認する | 指摘事項の扱いが合意できる |
※施工の2か月はIROHAHOME定額制ページの公表事例です。その他の期間は、工程表を組むために置いた仮定値で、一般相場や当社実績ではありません。試算の入力は表に記載した各仮定値、軸にした自社公表値は施工約2か月です。
この表で見るべきなのは、日数そのものより「次へ進む条件」です。相談が終わっても、やりたいことの優先順位が曖昧なら設計は進みにくくなります。設計案ができても、設備や仕上げが決まっていなければ見積もりは確定しません。契約しても、マンション側の申請や工事ルールの確認が終わらなければ着工できない場合があります。
反対に、施主が判断するタイミングを先に把握し、資料と希望を準備しておけば、打ち合わせの往復を減らせます。工程表は会社から渡される予定表ではなく、施主と会社が一緒に守る判断表として使うのが実用的です。
中古マンションを買ってリノベーションする場合、物件購入と設計を別々に考えると、購入後に「希望の間取りができない」「管理規約で使いたい床材を選べない」と分かることがあります。物件を決める前に、図面、販売資料、管理規約、長期修繕計画など、入手できる資料をリノベ会社へ共有してください。
施主がこの段階でやることは、希望をすべて仕様にすることではありません。「絶対に変えたいこと」「できれば変えたいこと」「既存を生かせること」に分けるだけでも、現地確認の焦点が定まります。購入全体の契約やローンの流れは中古マンション購入が初めての方へに任せ、本記事では購入後の設計・施工へつなぐ確認に絞ります。
物件探しの4週間は、候補の有無によって大きく変わる仮定例です。期間を短くするために確認を省くのではなく、候補が出たときにすぐ共有できる連絡経路を決めておくほうが、手戻りを減らせます。
設計では、好きな画像を集めるだけでなく、間取り、収納、家事動線、設備、内装を互いに矛盾しない形へ整えます。マンションは専有部分であっても、構造壁、配管経路、電気容量、共用部分との境界、床材の条件などに制約があります。できることを先に見極めたうえで、優先順位の高い希望から図面へ落とし込みます。
基本設計の4週間は仮定例です。この間に施主がやることは、図面を眺めて感想を返すことではなく、生活上の判断を返すことです。たとえば、収納量を優先するのか、部屋の広がりを優先するのか。設備の機能を上げるのか、内装の素材感を優先するのか。判断軸が明確なら、案の比較がしやすくなります。
返信を急ぐ必要はありませんが、回答期限までに決められない項目があれば、その事実を早めに共有してください。会社側は、未決定部分を残したまま進められる工程と、決まるまで止めるべき工程を分けられます。無言で期限を過ぎるより、迷っている論点を伝えるほうが予定を組み替えやすくなります。
見積もり調整の2週間も仮定例です。ここでは総額だけで会社を比べず、図面と見積書の工事範囲が一致しているかを確認します。解体、下地補修、設備、配管、電気、内装、建具、養生、廃材処分など、必要な仕事がどこに含まれているかを見ると、後から追加になり得る条件が分かります。
施主が確認したいのは、「含まれるもの」「含まれないもの」「解体後に判断するもの」の区別です。解体しなければ見えない下地や配管の状態は、契約前に確定できない場合があります。その場合は、発見時に誰が確認し、どのように金額と日程を合意してから進めるのかを、工程として確認してください。
見積もりの承認が遅いこと自体を責める必要はありません。大切なのは、金額が合わない理由を工事範囲へ戻して話すことです。予算を下げたいなら、品質を曖昧に落とすのではなく、残す部分と変える部分を選び直します。ここで合意した範囲が、契約と施工の基準になります。
契約・着工準備の2週間は、会社との契約だけに使う期間ではありません。マンションでは、管理規約と使用細則の確認、管理組合や管理会社への工事申請、共用部の養生方法、資材搬入、作業時間、近隣への案内などを着工前にそろえます。
申請の要否や必要資料はマンションごとに異なります。日程を決めてから規約を見るのではなく、設計の早い段階で確認するのが安全です。床、窓、玄関ドア、配管など、専有部分と共用部分の境界も工事可否に関わります。詳しくはマンションリノベで管理規約上できる工事・できない工事へつなぎ、この記事では工程管理に焦点を当てます。
施主がやることは、会社へ任せきりにすることでも、すべて自分で申請することでもありません。申請者、提出者、管理側から質問が来たときの回答者を決め、承認待ちの状態を工程表に載せることです。承認日が読めない段階で引っ越し日を固定すると、工事以外の理由で予定が詰まりやすくなります。
IROHAHOMEの自社公表事例では工事期間は約2か月です。ただし、自社ページには工事内容や規模により通常は1カ月から数ヶ月かかることが多いとも明記されています。部分的な交換と、間取りや配管まで変える工事を同じ期間で考えないことが重要です。
施工中は、解体して初めて下地や配管の状態が分かり、追加の補修が必要になる場合があります。資材の納期が変わることもあります。マンション側から搬入や作業方法について確認が入ることもあります。こうした変化が起きたとき、施主の判断待ちになると、その先の職人や資材の予定まで組み替えが必要になります。
施主は現場へ毎日通う必要はありません。定例報告を受ける方法、判断が必要なときの連絡先、回答期限を決めておくことが大切です。追加工事の提案を受けたら、必要性、金額、工期への影響をまとめて確認し、合意した内容を記録に残します。口頭の了解だけで進めず、変更後の範囲を双方で確認します。
完成確認・引渡しの1週間は、仕上がり確認と是正対応のために置いた仮定例です。完成した日に荷物を一斉搬入する計画では、仕上がりの確認や設備説明に時間を取りにくくなります。引渡し前に、図面や打ち合わせ内容と仕上がりが合っているか、設備が動くか、傷や汚れがないか、鍵や保証書、取扱説明書がそろっているかを確認します。
気になる点があれば、直してから引き渡すのか、引渡し後に対応するのか、生活に支障があるのかを整理します。「気になる」という感想だけで終わらせず、場所と状態を記録すると、対応の合意がしやすくなります。
国土交通省の2024年度(令和6年度)住宅市場動向調査では、リフォーム時に困った経験として「工期が当初予定よりもオーバーした」が4.0%(国土交通省「2024年度(令和6年度)住宅市場動向調査」)でした。回答者の多数という意味ではありませんが、実際の調査項目として工期超過が計測されている以上、契約時の工程表だけでなく、変更時の運用まで決める価値があります。
工期が伸びる要因は、ひとまとめにせず分けて考えます。管理組合や管理会社の承認待ちは、着工前の要因です。解体後に判明する下地や配管の補修は、施工中の要因です。設備や建材の納期は、調達の要因です。仕様の再検討や追加要望は、意思決定の要因です。原因が違えば、対策も違います。
施主側でできるのは、すべてを即決することではありません。決める項目、判断期限、判断に必要な資料を工程表に載せることです。迷ったときは、希望を足し続けるのではなく、予算、入居時期、使い勝手、見た目のうち何を優先するかを会社へ伝えます。優先順位が分かれば、会社は代替案を出しやすくなります。
また、追加工事が出た場合は、金額だけでなく、後続工程にどう影響するかを確認してください。追加作業そのものが短くても、その後に入る職種や資材の手配をずらす必要があれば、全体の日程は変わります。工程表を更新し、引っ越し、賃貸解約、家具・家電の配送へ反映します。
住みながら工事ができるかは、工事範囲と生活に必要な設備を維持できるかで判断します。キッチン、浴室、トイレ、給排水、電気を広く触る工事では、生活と施工が干渉しやすくなります。家具や荷物の移動、作業中の音やほこり、職人の動線も考える必要があります。
施工を約2か月と考える場合、その期間の住まいだけでなく、前後の荷造り、搬出、搬入も計画に入れます。仮住まいを選ぶなら、賃料だけでなく、初期費用、引っ越し、荷物保管、通勤・通学への影響までまとめて判断材料にします。詳しい比較はリノベ中の仮住まいは必要かへつなぎます。
住みながら進めたい場合は、「住めるか」だけでなく「工事の順序を制約してもよいか」を会社へ確認してください。生活空間を残しながら施工すると、工事範囲を分けたり、資材や家具を移動したりする必要が生じます。仮住まいを避ける判断が、必ずしも全体負担を減らすとは限りません。
期間を尋ねたときに、短い日程だけを答える会社より、前提条件と施主の判断時期まで説明する会社のほうが、予定を検討しやすくなります。相談時には、工程ごとの開始条件、管理側の申請、追加工事が出た場合の合意方法、資材納期が変わった場合の連絡方法を確認してください。
見積書と工程表が別々に存在するのではなく、工事範囲の変更が金額と日程の両方に反映される運用が重要です。会社比較の観点は名古屋でリフォーム会社を選ぶポイントにもつなげられます。
IROHAHOMEへの相談では、物件が決まっていなくても、購入候補の資料がある段階でも構いません。入居希望時期、予算、変えたいこと、残せることを共有いただければ、どこから確認すべきかを整理できます。無料相談では、契約を急がせるのではなく、検討中の物件に必要な工程を一緒に並べます。
Q. 中古マンションのリノベーションは全体でどのくらいかかりますか?
施工だけなら、自社公表事例は約2か月です。ただし自社ページでも、工事内容や規模によって通常は1カ月から数ヶ月かかることが多いと案内しています。物件探し、購入、設計、見積もり、管理側の申請は別工程です。入居希望日から逆算し、検討中の物件に合わせた工程表を作る必要があります。
Q. リノベーションの設計期間は何週間ですか?
この記事の工程表では基本設計を4週間と仮定しました。一般相場や当社実績ではなく、間取り、設備、内装の判断を並べるための例です。現地条件や希望の固まり具合で変わるため、初回提案日、修正回答日、見積もりへ進む条件を個別に確認してください。
Q. マンションの工事期間は何か月ですか?
IROHAHOMEの自社公表事例は約2か月です。一方で、自社ページは通常は1カ月から数ヶ月かかることが多いとも案内しています。部分工事か、間取りや配管まで含む工事かで範囲が異なるため、工事内容とセットで確認してください。
Q. 約2か月の工事中は住みながらリノベーションできますか?
約2か月という施工事例があっても、住みながら可能かは別の判断です。水まわりや電気を広く止める工事、荷物移動が多い工事では生活と施工が干渉します。仮住まい費用だけでなく、工事の進めやすさと日常生活への負担を合わせて比較してください。
Q. リノベーションの工期オーバーは多いですか?
国土交通省の2024年度(令和6年度)住宅市場動向調査では、「工期が当初予定よりもオーバーした」は4.0%でした。割合だけで自分の工事が延びるかは判断できません。管理側の承認、解体後の補修、資材納期、追加要望のどれが起きたときに、誰が何を決めるかを工程表へ入れておくことが実務的です。
← コラム一覧へ戻る