スタッフ2026.10.31執筆:株式会社IROHA HOME

現場から:部屋の明るさには、採光の決まりがある

中古住宅の間取りを変えるなら、窓を残すか減らすかも、部屋の用途とあわせて考えたいところです。建築基準法施行令には、居室の種類に応じた採光の割合と、採光に有効な開口部の面積の算定方法が定められています。明るく感じるかという印象だけでなく、どの部屋に、どの条件を当てはめるのかを確認するために条文を読んでみます。

部屋の種類で、表の割合が違います

保存されている施行令の第19条の表では、住宅の居住のための居室の割合は7分の1です。同じ表でも、幼稚園や小学校などの教室は5分の1、その欄に掲げる学校以外の学校の教室は10分の1とされています。用途の異なる部屋の数字を、そのまま住宅に持ち込むことはできません。

ここで対象になっているのは、表に掲げられた種類の居室です。住宅の欄も、居住のための居室という書き方になっています。建物の中を区切った空間ならすべて同じ割合を当てはめる、あるいはすべての部屋に同じ条件の窓が必要、と広げて読まないでください。変更後に何のために使う部屋なのかを、先に整理しておきたいと思います。

窓の見た目の大きさと、有効な面積を分ける

第20条では、開口部ごとの面積に、それぞれ採光補正係数を掛けた面積を合計して、採光に有効な部分の面積を算定するとしています。条文上は、窓の面積をそのまま足すという説明ではありません。窓があることと、基準の算定に用いる有効な面積が確保されていることを、別の確認事項として扱います。

このため、窓を減らす計画では、減った窓の見た目だけでなく、変更後の開口部について算定する視点が必要です。窓の枚数だけを数えて、採光の基準を満たすかどうかを決めることはできません。間取りと窓の位置を見ながら、残す開口部が算定上どのように扱われるかを確かめる、というのが条文から整理できる確認の順序です。

また、国土交通大臣が別に算定方法を定めた建築物の開口部については、その方法によることができるとされています。一般の算定方法を知ることと、検討中の建物に適用する方法が確定することは同じではありません。この記事だけで、特定の物件の適合や工事の可否を判断するところまでは扱いません。

照明を付ければよい、とは読みません

居室の割合を示す表には、ただし書もあります。一定の居室について、国土交通大臣が定める基準に従い、照明設備の設置や有効な採光方法の確保などの措置が講じられた場合には、表の割合から10分の1までの範囲で、別に定める割合とする規定です。割合だけでなく、基準に従った措置という条件もセットです。

したがって、照明を追加すれば、窓を自由に減らせるという説明にはなりません。通常の表の割合を確認したうえで、ただし書を使うなら、その対象と条件を確かめる必要があります。この原稿で参照した条文だけでは、別に定める基準の細部までは示していないため、特定の照明や間取りが条件を満たすとは書けません。

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現場担当
IROHAHOME 現場担当

間取りの希望を考えるときは、部屋の用途と窓の計画を並べておきたいと思います。住宅の居室の欄を見ること、開口部の面積を有効な面積として確かめること、ただし書の条件を省かないこと。条文から読み取れるこの順序を、変更案の確認にも生かしたいところです。

間取りの希望と、確認事項を持ち寄る

関連する記事は、間取り変更はどこまでできるかと現場から:解体して初めて見えることです。窓を減らしたいという希望がある場合も、変更後の部屋の使い方と採光の確認を切り離さず、計画の中で確かめていきましょう。

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