スタッフ2026.05.08更新 2026.08.19

現場から:解体して初めて見えること

解体は、工事の始まりであると同時に、その家の答え合わせです。図面と現地調査でどこまで読めていたか、開けた瞬間に分かります。ここでは現場を回る立場から、見えない部分とどう向き合っているかを書きます。

調査でどこまで読み、どこから読めないのか

事前調査では、床の傾き、壁の含水、給排水の位置、点検口から覗ける範囲の下地、共用部の配管ルートまで確認します。それでも読めないものが三つあります。壁の内側の下地の腐り、床下の配管の劣化具合、そして過去の工事の痕跡です。とくに三つ目が厄介で、以前のリフォームで塞がれた開口や、図面に無い補強が出てくることがあります。

だから私たちは、解体前に「出てくるかもしれないもの」を先にお伝えします。出ない前提で見積を作って、出てから追加を出すやり方はしません。

I
現場担当
IROHA HOME 施工管理

「解体の日は、できるだけお客様に来ていただくようにしています。写真で見るのと、実際に開いた壁を見るのとでは、判断の速さがまったく違うからです。その場で一緒に見れば、直すか残すかを一往復で決められます。」

想定外が出たときに、私たちが最初にすること

順番があります。①止める ②撮る ③金額と工期の幅を出す ④選択肢を三つ用意する。この四つです。

まず作業を止めます。見なかったことにして進めるのが一番まずい。次に写真と寸法を残します。あとから「そんなに悪かったのか」と言われないように、状態が分かる角度で撮ります。そのうえで、直した場合にいくら・何日増えるかを幅で出します。ここで「たぶん10万くらい」と口頭で言うのが一番よくない。最後に、全部直す/必要最小限だけ直す/今回は触らず次回に回すの三つを、それぞれの費用と将来のリスクとセットでお出しします。

決めるのはお客様です。私たちは判断材料を揃えるところまでが仕事だと思っています。

見えなくなるからこそ、写真を残す

下地・配管・断熱材は、仕上げてしまえば二度と見えません。だから工程ごとに写真を残します。10年後に何かあったとき、壁を壊さずに「ここはこうなっている」と言えることが、お客様の資産になります。当社は日本住宅保証検査機構(JIO)に加入し、住宅瑕疵担保責任保険は10年(オプションで最長30年)でお引き受けしていますが、保険はあくまで最後の受け皿です。その手前で、記録を残しておくことのほうが実際には効きます。

下請けに丸投げしない、という前提

当社は大工が社員として在籍しています。重層下請けの構造をとっていません。これは「安いから」ではなく、現場で出た判断を、その日のうちに社内で決められるからです。元請けから一次、二次と伝言が下りていく間に、判断は必ず鈍ります。代表の柏は大工歴・施工管理歴20年以上で、いまも全現場の管理のトップとして施工を随時チェックしています。想定外が出たとき、決められる人間が現場に来られる。この差は工期に直結します。

築古の物件でも、まず見せてください

「この物件、大丈夫だろうか」という段階でご相談いただくのがいちばん早いです。購入前の内見に同行して、現場目線で見ることもできます。

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