コーディネーターより:色は朝・昼・夜で見え方が変わる
ショールームで気に入った壁紙が、自宅へ持ち帰ると少し違って見える。昼に選んだ床が、夜の照明では思ったより黄みを帯びて見える。これは、色番号が変わったのではなく、見る光と周囲の色が変わったからです。
色選びでは「正しい一色」を探すより、その部屋で実際に過ごす時間の見え方を確かめます。朝・昼・夜でサンプルを見比べるのは、迷いを増やすためではありません。どの光を基準に決めるかを見つけるためです。
サンプルは、使う部屋へ持っていきます
同じサンプルでも、窓の向き、庇や隣の建物、天気、照明の位置によって見え方が変わります。打合せ室の明るい机で決める前に、施工する壁や床の近くへ持っていきます。
サンゲツの壁紙サンプルの案内も、サンプルを壁へ当てて垂直に確認し、照明の位置や明るさを考慮するよう説明しています。凹凸のある壁紙は、光の向きによって影の出方も変わります。
壁紙を机へ寝かせて見ると、施工後とは光の当たり方が違います。壁は壁の向き、床材は床の向きに置き、実際に見る距離まで離れて確かめます。
朝・昼・夜で「同じ場所」を見ます
時間ごとに別の場所で見ると、色と環境のどちらが変わったのか分かりません。サンプルを置く位置と向きをそろえ、同じ組み合わせを見ます。
| 見る時間 | 主に確かめること |
|---|---|
| 朝 | 朝食、身支度、出勤前に使う場所での見え方 |
| 昼 | 窓からの光が入る状態、影、隣り合う材料との関係 |
| 夜 | 採用予定の照明での色、明暗、くつろぐ位置からの見え方 |
朝は必ず青く、夕方は必ず赤く見えるという一律の決め方はしません。方角や窓まわり、天候で条件が変わるからです。大切なのは、その部屋をよく使う時間に、好みの見え方になるかです。
夜は照明の色も一緒に確認します
夜の見え方は、照明器具の形だけでは決まりません。光源の色と、物の色をどのように見せるかも関係します。Panasonicの照明FAQは、色温度が高いほど青みを帯び、低いほど赤みを帯びた光色になると説明しています。
ただし、色温度の数字だけで内装の見え方を決めることはできません。照明の明るさ、演色性、当たる角度、壁や床の反射、家具との組み合わせもあります。候補の照明が決まっているなら、近い光の下でサンプルを確認します。
コンセントとスイッチを家具から決める方法は設計より:コンセントは、家具を置いてから考えるで整理しています。色も同じで、部屋名だけでなく、どこに座り、どの照明を点けるかまで置いて考えます。
小さな見本だけで決めず、材料を隣り合わせます
壁紙の白は一色ではありません。単体では白に見えても、床、天井、建具、カーテンと並べると、黄みや青み、明るさの差が見えます。
サンゲツの案内は、小さな見本と広い壁では印象が変わる「面積効果」を踏まえ、床材なども用意して部屋全体の配色を見るよう勧めています。小さなチップで濃く見えた色が、広い面では薄く感じられる可能性もあります。
できる範囲で大きなサンプルを取り寄せ、次の順に並べます。
- 床と壁
- 壁と天井
- 建具と壁
- カーテン、家具、キッチンなど残る色
全部を同じ色に合わせる必要はありません。離したい色と、つなげたい色を分けるために並べます。素材の現物を現地で見る理由はコーディネーターより:サンプルは、現地の光で見てくださいにもまとめています。
候補を一度に広げすぎると、隣に置いた別のサンプルとの比較だけで判断しやすくなります。最初に見本帳で方向を決めたら、現地へ持ち込む候補は二、三種類に絞り、同じ床・建具の隣で入れ替えます。迷ったときは色名ではなく、「もう少し明るく」「床との黄みを近づける」「柄を弱く」と次の条件を書きます。そうすると、候補を増やして最初から選び直すのではなく、違和感の理由に沿って絞り込めます。
写真は記録に使い、最終判断は現物で行います
朝・昼・夜の写真を同じ位置から撮ると、家族や設計担当と候補を共有しやすくなります。ただし、スマートフォンは明るさや色を自動で補正し、画面側の設定でも見え方が変わります。写真の色だけで製品を確定せず、「どの時間に、どの組み合わせが良かったか」の記録に使います。
候補ごとに色名だけを書かず、次のように評価を残します。
- 朝の食卓では明るく感じた
- 昼の窓際では床との黄みの差が見えた
- 夜の照明では落ち着いて見えた
- 離れて見ると柄が強く感じた
言葉を残すと、別の日に見直しても選んだ理由を思い出せます。施工事例の写真を自宅へ置き換える見方は施工事例の「正しい見方」も参考にしてください。
一番長く過ごす時間を、最後の判断軸にします
朝・昼・夜のすべてで同じ印象になる材料はありません。三回見たあとに、「この部屋を誰が、何時ごろ、何のために使うか」へ戻ります。
在宅勤務をする部屋なら昼、帰宅後に家族が集まるLDKなら夜、朝の支度を重視する洗面なら朝の見え方を強く見る。優先する時間が決まると、三つの見え方の違いは迷いではなく選択材料になります。
色を単品の人気や流行だけで決めず、光、面積、隣の素材、使う時間を一組で確認する。それが、完成後の「サンプルと違った」を小さくする方法です。
サンプルと部屋の写真から、色の比較表を作ります
検討中の壁紙・床材・建具のサンプル、部屋の朝・昼・夜の写真、採用予定の照明が分かる資料をお送りください。材料の組み合わせと確認する時間を分け、「決定・候補・要確認」を付けた色の比較表として一緒に整理します。
無料で相談する