現場から:足場は、組み立てたその場で確かめる
足場は、建物を囲む設備であっても、まず働く人の安全に関わるものです。労働安全衛生規則は、事業者が労働者の安全のために講じる措置を定めています。お客様の家を守るための法律だと置き換えず、誰のための、どの作業に関する規則なのかを正しく読むことが出発点です。
足場の確認で大切なのは、組み上がった姿だけを見ることではありません。組立ての段階、作業を始める前、天候や地震、足場の変更があった後というように、規則は確認の場面を分けています。異常が見つかった場合は補修し、所定の点検については結果も残します。確認の主体、時点、対象、異常を見つけた後の対応までを切り離さずに扱うことが、条文を現場の順序へ移す要点です。
組立て・解体・変更には、事業者が講じる措置がある
規則は、つり足場、張出し足場、または高さ2メートル以上の構造の足場を対象に、「事業者は、つり足場、張出し足場又は高さが二メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を行うときは、次の措置を講じなければならない。」と定めています。
続く条文には、作業の時期・範囲・順序を労働者へ周知すること、関係する作業従事者以外の立入りを禁止すること、危険が予想される悪天候では作業を中止することなどが並びます。足場は、組めばすぐに使えるという扱いではなく、作業の進め方と周囲の状態を確かめながら扱う設備だと読めます。
作業開始前に点検し、異常があれば補修する
つり足場を除く足場で作業するとき、規則は点検者を指名し、その日の作業開始前に、作業箇所の足場用墜落防止設備が外れたり脱落したりしていないかを点検させるよう事業者に求めています。異常を認めたときは直ちに補修することまでが一続きです。
また、強風、大雨、大雪などの悪天候、中震以上の地震、足場の組立て・一部解体・変更の後に作業するときは、床材、緊結部、金具、補強材など、条文に列挙された事項を作業開始前に点検させるとしています。見た目の印象で済ませず、確認する対象を分けている点が重要です。
足場を確かめる順序は、感覚で決めるものではありません。規則が示すように、作業の前に点検し、異常があれば補修し、必要な点検は記録する。この流れを現場確認の基準にすることで、安全に関する判断を曖昧にしないようにします。
点検した事実は、記録まで含めて扱う
組立てなどの後に行う所定の点検について、規則は点検結果と点検者の氏名を記録し、補修などをした場合はその内容も記録するとしています。保存期間は、足場を使用する作業を行う仕事が終了するまでです。
この記録は、お客様の住宅品質を保証する制度ではありません。労働者の安全のために事業者が行う点検を、実施した事実と是正内容まで追えるようにするものです。目的を取り違えないからこそ、現場では作業前の確認を省略せず、異常があれば先へ進む前に補修するという順序を守れます。
IROHA HOMEの現場との向き合い方は、現場から:解体して初めて見えることでも紹介しています。雨の多い時期の確認は、梅雨の現場で、先に見るところもあわせてご覧ください。
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