事務より:検査済証は、家の検査合格証
中古住宅の書類を確認するとき、検査済証という名前を見かけたら、どの検査に関する書類なのかを押さえておきたいところです。建築基準法は、工事が完了した後の検査と、適合が認められた場合の検査済証の交付を定めています。題では検査合格証と表現しましたが、その意味を法令の記述に沿って確かめます。
工事の完了後、建築主が検査を申請する
建築基準法の第七条では、同法の第六条第一項による工事を完了したとき、建築主が国土交通省令で定めるところにより、建築主事等の検査を申請しなければならないと定めています。工事が終わった後の申請について、建築主に義務を課している規定です。
その検査では「当該工事に係る建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合しているかどうかを検査しなければならない。」とされています。検査の対象には建築物だけでなく敷地も含まれ、確認するのは建築基準関係規定への適合です。家について何でも保証する、という表現に広げずに読むことが大切です。
適合が認められたときに交付される書類
検査済証の交付について、条文は「検査実施者は、前項の規定による検査をした場合において、当該建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合していることを認めたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。」と定めています。検査を行い、適合を認めたことと、書類の交付が結び付いています。
このため、中古住宅を検討するときには、その家について工事完了後の検査で適合が認められたことを確かめる書類として、検査済証に目を向ける考え方があります。売買のためにこれから行う調査と、工事完了後の検査の書類とを混ぜず、どの時点の何を示すのかを確かめたいところです。
検査済証という名称だけで安心を決めるのではなく、検討している建物に関する書類か、何の検査に対応するものかを確認することを提案します。法令が定める交付の意味を踏まえると、書類があるという話を聞くことと、その書類の内容を確認することは分けて考えたいからです。
検査済証を確認するときは、書類の名前と、その書類が示す内容を揃えて考えたいと思います。法令に書かれているのは、工事完了後の検査で適合を認めた場合の交付です。中古購入の判断では、その意味を押さえたうえで、契約前に何を見せてもらうかを整理することを提案します。
契約前に、ある書類と未確認の書類を分ける
購入を検討する段階では、検査済証の有無を尋ね、確認できた内容を残しておくことを提案します。手元で確認できていないものは、未確認のまま扱います。今回読んだ交付規定を根拠に、書類が見つからないという事情だけから、その建物の適法性や住めるかどうかまで判断することはしません。
また、この規定による検査済証を、現在の建物のあらゆる状態を示すものとして説明することも避けたいところです。工事完了後の適合確認という書類の役割を押さえたうえで、現在の状態について別に知りたいことがあれば、それを質問として残しておく。このように、書類で確かめられたことと、これから確かめたいことを分けるのが、この記事からの提案です。
購入手続きの全体ははじめての中古マンション購入の流れ、契約まわりの書類は契約から着工までに動く書類でも扱っています。本記事では、検査済証の交付の意味と、購入前の確認の考え方に絞りました。
購入前の書類で気になることがある方へ
検査済証について確認したい点があれば、物件の検討段階でIROHA HOMEへご相談ください。当社は購入前の内見同行もご案内しています。手元の書類と、まだ確かめられていないことを分けてお伝えいただくところから、住まいの相談を始めてください。
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